特別講演 「国民から見える職業へ」
日本放射線技師会 会長 熊谷 和正
於 平成15年 2月 組織研修会
そういうことでいろんな技能検定いろんな認定をたくさん作っています。 けれども、これを技師であれば会員であれば誰でも検定・認定にトライできるということではやっぱり怖いと思うんですよ。 やっぱりある線を引きたいんですね。我々診療放射線技師が養成課程のなかで教育をずっと受けてきますけども、 その中で足りないものというのは、今まで前会長も看護が足りない看護が足りないと、昔から口すっぱくなるくらい 言ってこられたんですね。 昨年、厚生省のカリキュラムの改正がありましたが、その時も看護の教育を取り入れることを義務化してほしいと 言ったんですが、残念ながら今回もダメでした。これは、今はあまりにも入れるべきものが多くて入る余地がないと いうことなんです。まあしょうがないと言っていられないけども残念ながら今回も見送られました。 私は政府がやらないなら我々の会でやればいいんですよ。私は小泉さんといっしょなんです。私は看護を今回やりたい。 看護を90時間、2単位ですね。これはですね各都道府県技師会に実際の開催をお願いすることにしないとダメだと 思うんですが。もちろん鈴鹿とかそういうところでもやりますけれども、あそこにわざわざ行く人少ないと思うんですね。 お金のある人は行くんでしょうけれども。 それはともかく、やはりみなさんに全員参加の形でお願いするからには各都道府県技師会にお願いするのはスジだと私は 思います。この間ですね放射線管理士と機器管理責任者をお願いしたばかりなんですけども。とにかくみんなが機会均等 というかそういう形に近いような形でやるためにも、やっぱり都道府県技師会の方にお願いしたいと思っておりまして。 これは看護協会と共催という形になるのか後援になるかそういう形にしたいと思うんですよ。 一応看護協会とは話しがつきました。テキストの選定から、カリキュラムの編成から全部やってくださいと頼んでいます。 本気になってやってくれています。これはですね各都道府県の看護協会にも話しを下ろしていただいて。 ですから兵庫県放射線技師会は地元の看護協会と連絡連携とりながら出来るような形にしていきたいと思ってるんですよ。 看護大学が各県にありますね。ですから人材もたくさんありますので、これには不自由しないと思います。 これにはもうひとつ目的というか、もうひとつ考え方があります。 何でよその会に頼るのかという話しなんですが、それは、我々は看護については全くの素人なんですよね。 それよりもですね本来のプロ集団に頼るのが一番いいと思うんです。それはですね、ただそれだけじゃなくて もっと大きな考え方が私あります。それをちょっとここで少しふれたいと思いますけども。 ケアマネージャーというのがありましたね、あれ我々トライ出来ないんですよ。 私も会長になってから何回も厚生省に行きましたけども。やはりその話し出してもダメなんです。 あなた方は患者さんを扱うようなカリキュラムが全く入ってないじゃないかと言うんです。 バカ言うな、こっちは入れてくれって言ってるのに、あんたらが入れてくれないんだと言うんですが。 やっぱり時間的な制約があって、あなた方はモチはモチ屋であなた方はやらなければならないことで手いっぱいなんですよ。 だから申し訳ないけど出来ないとそれで終わっちゃうんですよ。それでいいのかということなんですよ。 今まではずっとそれで来ているんですよ。私はそれならば自分たちでやればいいと思うんですよ。 小泉さんもそう言っていますからね。やらなかったからケアマネージャーの話しをもっていっても、全然ダメじゃないか と言われますけども今後ですね、健康増進法が昨年成立しまして、これから軸足が変わるんですよ。今まで介護だったものが 違うんですね。また変わるんですよ。それにともなって新しい職種が2つ、3つまた出てくるんです。 具体的な名前とかぽつぽつ情報とか入っていますけど。その中で我々がそれにどう入っていくのかを考えていかなくてはいけない。 そのためには、やはり患者と接するための教育を受けたか受けていないかが非常に大きな分かれ目になります。 それで教訓があったわけですねケアマネージャーの時に。 その教訓を生かしていくような政策を日放技はとるべきだと思うんですよ私は。それをやってこなかったんで、 私は自分たちで看護教育をやりたいと。でその専門集団ですね、看護については日本でトップのプロ集団なんです看護協会は。 それ以上のプロ集団はどこにも無いんです。そういうところの全面的なバックアップを受けて90時間みんなやったんですよ ということは、これはですね揺るがしがたい事実になるんですよ。 何かあの時に俺たちは、私たちは養成教育の中で受けていない。その時の厚生省のコメントはこうだったと。だから自分たちでやっているんだと。 それは国民のためにやっているんですと。国民のために必要だから我々はみんな身銭をきってやっているんだと。 これはですね厚生省は冗談じゃないとぶっとばせるようなものではないんです。 ですから是非とも私は実績をつくりたいというそういう意図があります。 それと同時にですね看護教育2単位だけでなくて、この2単位というのはですね各都道府県技師会で実施を地元の看護協会の バックアップを受けてやっていただくわけですけどね、これはすでに大学なんかで単位を取られている方は免除になります。 受ける必要ありません。放送大学なんかでも看護関係の科目随分ありますね。ああいうものもお取りになっている方は 証明を出していただければ取らなくて結構です。技師会でやっていただいた講習ですね、その後単位認定試験が必ずついてまわりますので 看護2単位取ってください。その他に救急ですね1単位です。これは消防庁の出している認定証ありますね。 あれを時間数の1部に換算できるような形にしたいと思っています。 今具体的に検討しています。年度が始まればだいたいすぐにみなさんに公開できるような形になろうかと思います。 救急1単位。それから医療安全これを1単位。 厚生省の方でも15年度、随分安全対策の予算がついたみたいで、これについては厚生省の後援になるかちょっとわからないけども、 厚生省のバックアップを受けられるように一応今努力しております。 イヤとは言っていませんのでわかりましたと言いましたから、どういう形になるかわかりませんが医療安全については1単位ですね。 厚生省の支援の形がおそらく何らかの形で受けられます。 それからもうひとつ、医療学と標榜しているんですが、チーム医療とか、医療倫理とか、医療の歴史など医療にまつわる諸々のこと、 これを1単位。合計5単位、かなりハードになります。これは我々に今まで欠けていたことなんです。 どうしても医療人として必要なことなんですね。ですからそれを全部単位取られた方に先程申しました技能検定、 認定にトライする資格を与えようと思っているんです。ですから医療人として最低のラインを越えていない方は、 技能検定それから各種認定にトライはしていだだけませんので。 医療人として必要な単位を取られた方これを特別な名前にしたいと思っているんです。 |