特別講演 「国民から見える職業へ」
日本放射線技師会 会長 熊谷 和正
於 平成１５年 ２月 組織研修会
| 具体的にきつい話しをします。 技師の役割というのが３､４年前流行りました。あえて流行りましたという言い方をします。 何で流行ったという言葉を使うかと言いますとあれは達成されていなですね、ただ流行っただけなんです。 ですから流行ったと言います。その時にですね、あの時も年度の目標というかテーマに掲げていろいろやりましたね。 たいへんありがたいことに各都道府県技師会もそれに同調していただいて、いろんな関連事業を各都道府県技師会もやりました。 それはありがたいことでございました。ただですね、その内容を見せていただいて愕然としました。 アホかこれは、もうやめろといいたかったです。 どういうことかといいますと“技師の役割”そういうタイトルでシンポジウムやったり講演会やったりするんですよ。 そこまではいいんですよ。特別講演、基調講演○○大学放射線科教授○○大先生、って書いてあるんですよ。 どう思いますみなさん、全く職場の延長じゃないですか。 自分たちの行く末ね、放射線技師は国民のために何をしてどう役立てなきゃいけないのか、ということをみんなで考えて、 将来の自分たちの職業につながっていくわけなんですけれども、そういうことを考えないんですよ。 大先生に教えてもらわなきゃいけないんですよ。 これどう思いますみなさん。あのもっときつい言い方をしますけど社会人、一般の社会人、大人みなさん大人ですね、 日常生活を送っています。日常の自分の生活方針は車を買ったりとか今日の晩ご飯何しようとか何でも自分で決めてますよね。 誰にも相談しないですよね。これはですね、一から十まで相談している大人、なかにはいるかもしれませんが、 これまわりから見てどう映ります。とても一人前として扱えないですね。 自分のことも自分で決められないというのは一人前ではないですね。誰かに教えてもらわないと指示してもらわないと 出来ないというのは一人前ではない。誰が見てもそうです。社会常識なんですね。 そういうことをあまりみなさん、その各技師会で考えられていることなのか考えないでいるのか知らないですが。 “放射線技師の役割”自分たちがどうやって国民のために役立つのか？ということにどういうプロセスを経てやれば いいのかということ他の人に教えてもらうんですよ。 日常的に上からの命令受けている人に多いんですね、残念なことにいつまでたっても奴隷の中から出られないじゃないですか。 少なくともですね、繰り返しになりますが臨床の仕事は縛られていても心は違うんだと。昔の奴隷だってそうなんですよね。 昼間はこき使われていても自分の心は違うんだというそういう精神をもっていた奴隷が多かったんです。 いろんな本読んだりしていますとそういう表現がされていますね。だけど放射線技師はそうじゃなかった。今も同じだと 思うんですよ。自分のことが決められないんですよ。自立していないんですよ。いつまでたっても自立できないんですよ。 ただ片一方では自立したいしたいって言ってるわけですよ。おかしいじゃないですか、矛盾してるじゃないですか。 自立したいんだったら、法律を変えよと言うんであれば仕事からはずれたところ自分の精神的なことでまず自立しなきゃいけない。 診療放射線技師とはこうあるべきなんだと、国民のために自分たちはこういう姿であるべきなんだということを、 何も好きなことを言ったってかまわないじゃないですか。自分たちの思惑でいろいろ考えていけばいいじゃないですか。 その方が、夢が出ます。それを何でやらないのか？相変わらず現場の仕事と関係ないことまで何で教えてもらうんですか。 それで私がっかりしましたね。全部そうなんです、ほとんどが。これじゃ技師の将来は無いなと思いましたね。 まあそういうことなんですよ。自立していないということは。職業そのものを技師法で縛られて自立していないという 以前の問題ですね。ですから我々の精神が自由でないから、精神が自立していないからこれはいつまでたっても見込みが ありません。と思ってください。ですから今日から自立しましょうよ精神的にだけ。こういう臨床現場でないところでは ぜひ自立していただきたい。それがひとつですね。自立していないというひとつのサンプルをお話しさせていただきました。 ２番目は目立とう精神がない。これも大事なことなんです。 これもサンプルをあげさせていただきます。これは何も兵庫県の技師会のことを言うわけではないですよ。 兵庫県の技師会を見るとまだ他の県よりマシかなと思っています。だけど兵庫県でもあるんですよ。 これはどういうことかと言いますと、技師会が流行っているんですね数年前から市民公開講座というのが。よくやるんですよ。 結構なことなんです。国民から見えるためにやっぱり自分たちが目立たなければいけないんですよ。 公開講座をどんどんやってほしいんですけども、いろいろ見せてもらうとやめろ〜と言いたいです。やってくれるなと。 これは良いと思う公開講座はまず無いんです。1年に1個か2個ぐらいしかないです全国見ても。ほとんどはやめてほしいんですよ。 全く逆にね自分たちが自分たちの首をしめているそういう市民公開講座しかやってないんですよ。 どういうことかと言いますと、具体的に話しします。公開講座、何とか放射線技師会ってでかい看板出てるんですよね。 お客がきますよね、今日２００人来た、うれしかった、成功だ大盛会だということで乾杯とかやるんですね終わってから。 アホかと言いたいんですよ。中身を見てくださいよ。放射線技師が全部１００％その市民公開講座で活躍していますか？ ほとんどがないんですよ。医者呼んできたり看護婦呼んできたり、芸能人を呼んできたりとか、他の分野の人呼んできたりとか、 会の貴重な財源を使って何で他の職種の宣伝をするんですか。 それだけじゃないんですよ、市民の人たちが来てですね放射線技師会の看板が出ているんですよ。放射線技師の会なんだと いうことですね。だからそれだけで宣伝になっていると思ったら大間違いなんですよ。全く逆なんです。 放射線技師会主催の公開講座なのに何で放射線技師が出てこないの。 医者と看護婦、他の職種、で放射線技師が出てきても1番後ろでぴっと出てくるんですね。 結局ですねそれが何を市民の方に語っていることになるかというと、医療の中で放射線技師の占めるウエートは ほとんどないんですよ。放射線技師は医療の中で必要ないんですよ。と自ら言っていることなんですよ。 そういうことをみなさん臆面もなく、やって下さるんですよ。それで国民に見える訳ないんですよ。全く逆。 足引っ張っているだけなんです。自らを見えなくしているだけなんですよ。だからそういう公開講座は一切やめましょうよ。 お客が集まらなくてもいいんですよ。全員技師が講師になってやるべき。やっぱりね来た市民の人たちが放射線技師って こんなにスゴイんだと思えるじゃないですか。一人でも二人でもいいんですよ。 やっぱり自分たちがそういう自らが表に出ないといけない。目立とう精神がないんですよ。 これもやっぱり自立していない中のひとつだと、大袈裟かもしれませんが社会的に考えれば常識でしょう。 放射線技師が、常識がないといわれるが、それをモロに表わしているんじゃないかと。 こんな残念なことはもういい加減切り上げたい。私が会長になったからにはそれはやらせないような方向でもっていきたい、 と思うんです。 もし兵庫県の会員の皆さん、兵庫県の技師会がそんなバカなアホらしい市民公開講座をやろうとしたらとめてください。 俺たちの将来をつぶす気かと言ってください。私はそこまで言います。金を払ってですね自分たちがダメな職種ですよと いう宣伝を何でやるんですか。みなさんそう思いません。私間違ったこと言っていますか。私は前からそう思っていました。 ですからこの大きな問題ですね、この２つを挙げさせていただいて、じゃあどうすればいいんだということですね。 |